「子宮に沈める」という映画をご存じでしょうか。
私はこの映画を今日まで知らなくて、娘から教えてもらいました。
娘からのメッセージ↓
「『子宮に沈める』って映画を観た」
「辛くて涙が止まらない、涙」
「お母さん、ここまで育ててくれてありがとう、涙」
「殺さずに育ててくれてありがとう、涙」
調べてみたらところ、大阪2児餓死事件の実話をもとに作られたフィクション映画でした。
大阪2児餓死事件のことは、覚えている方も多いと思います。若いシングルマザーの女性が、3歳と1歳の子どもを放置したまま家に戻らなかったため、子どもたちは餓死をしてしまった非常に痛ましい事件です。
母親の愚かさ、浅はかさに、大きなバッシングが起こりました。
そんな事実を題材にして作られた映画。
公式サイト↓
なかなか帰宅しない夫、俊也を待ちわびる娘の幸、息子の蒼空に「もう少し待とうね」と言い聞かせる由希子。
良き母であろうとする由希子は、家事、育児を1人でこなす毎日。
俊也に別の女の影を感じる由希子は、久しぶりに帰ってきた俊也を自分に振り向かせようとするが拒否され、一方的な別れを突きつけられる。
離婚後、新居のアパートで3人での生活が始まる。若くして結婚したこともあり、学歴や職歴もなく、医療資格受験の勉強をしながら長時間のパートをし、シングルマザーとして2児を養う事になる・・・。引用:子宮に沈める公式サイト あらすじより
冒頭では、子どもたちに懸命に向き合おうとする母親が出てきます。
ご飯を作り、泣いている子をあやし、一緒に歌を歌い、よい母親であろうとする姿。
夫は家事や育児に積極的に関わりません。家にも帰ってこなくなります。
近くには頼れる実家もない。
資格を取ろうと努力する一方で、遊びに来た昔の友人からは手っ取り早く稼げる夜の仕事をすすめられます。生活のため、そしておそらく自分の存在価値を求めて、母親は夜の世界で働くようになります。
母親の服装は次第に変わり始め、冒頭で綺麗に片付いていた部屋は散らかり汚れ始めます。
そしてある日、母親は大量のチャーハンを作り、ドアは外からガムテープなどでふさいで、子どもがどこにも出られないようにして、乳幼児2人を残したまま家から出て行ってしまうのです。
続きは実際に映画でご覧ください。
映画では、母親の生い立ちは特に触れられていませんが、大阪で起きた実際の事件の母親は、自身も幼いころネグレクトの虐待に遭っていたようです。
この状況は子育てをしていく上で非常に不利になります。
ただでさえ自己肯定感を否定されて育ってきているのに、自分が困ったときに頼れる親がいない。
育児は決して母親1人ではできません。夫、親、友達、地域、行政など、周囲からのサポートが不可欠です。いや、違う。夫に関していえば、サポートではなく正真正銘の当事者です。
母親が孤立することで起こってしまう虐待。
地域や行政がつながっていくためにはどうしたらいいのか、不幸な子どもや母親をうまないためにはどうしたらいいのか。
出生数は年々減り続けているのに、虐待件数は増え続けています。
(オレンジリボンの公式サイトの統計データを転載)
現在、youtute、Netflixの両方から視聴することができます。
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