「今どきの親は」という批判は百害あって一利なし

子育て向上通信

先日NHKのニュースで、叱らない親についての特集をやっていました。

ある飲食店では、来店する子どもの行儀の悪さに、子どもの入店をお断りにした、と。大声で「まずい」と言ったり、店内で騒いだり、歩き回ったりするとのこと。そして一番の問題は、子どもの迷惑行為を一切注意しない親。叱らない親の存在です。

こういうニュースを見聞きするたびに、なんとも言えない気分になります。

 

最低限のマナーを守れない親は存在する

まず第一に、その気持ちはよく分かります。

以前、和食店の畳部屋の仕切りで分けられてるスペースで食事をしていたときのこと。隣には3世代家族。この家族のお子さんがとにかく激しく動き回る。ついたてをこえて、食事をしている私たちの方にまで来て騒いでる。にも関わらず、あちらの両親や祖父母はまったく無関心。おーい、おたくのお子さん、こっちで騒ぎまくってますよー。気づいてないわけないですよねー。

4人も大人がいるのにあまりにもほったらかしなので、「すいません、こっちも食事してるんで、お子さんの面倒を見ててもらえませんか?」と伝えました。できるだけ穏やかに。

 

すいませーん、こっちも食事してるんで、お子さんの面倒を見ててもらえませんか?

 

最低限のマナーを守れない親(祖父母も)というのはいます。

そういう親に遭遇してムカムカさせられることがあるのは事実です。

 

大多数はまともな親 目立つのが非常識な少数派

しかし、過去から現在まで、子育てを通じて知り合った人たちを思い出してみると、ほとんどの親はまともなんです。常識もマナーも分かっています。周りへの配慮も忘れません。その結果、場所に溶け込んで周囲となじみます。だから特に印象に残りません。

 

逆に目立つのが、非常識な少数派です。

目についてしまう分、普段子育て世代と接しない人たちにとっては、この非常識な親こそが「子育て世代の代表」「今どきの親」になってしまうわけです。

 

批判的な声を受け止めるのは誰か

非常識な親子の迷惑行為を目にした人は、ネットや新聞の投稿欄で「今どきの親はけしからん」と批判するでしょう。

 

さて。

その批判的な意見を目にするのは、誰でしょうか。

 

たいていの場合、まともな親です。

まともな親は、往々にして自分の育児に絶対的な自信がありません。そこにきて「今どきの親はけしからん」というご意見。「ダメな親だと思われないように」「世間様を迷惑をかけないように」とますます神経質になり、社会の圧を感じ取り、自分を追い詰めます。

 

その一方で、非常識な親がそんな意見を目にして反省する可能性は?

おそらくゼロに近いでしょう。

 

まとめ

つまり、「今どきの親」という大きい主語を使って批判をすることで、

・非常識な親が行動を改めることはない。

・まともな親は萎縮する。

という結果になります。

 

むむう。皮肉ですね。