5. 悩ましい雨の日の遊び場

施設開放でもほど遠い「のびのび」

雨空を見上げながら「子供と二人、今日一日どう過ごそうか」と頭を悩ませるママは多いのではないだろうか。天気がよければ公園などで遊べるが、冬の北陸は太陽に見放されているので、室内の遊び場を探すしかない。

さて、金沢市では市内3ヶ所の福祉保健センターにある「子育て支援センター」や児童館などで、未就園児を対象に遊び場を開放しているのをはじめ、いくつかの保育園などでも日を決めてそういった場を提供している。

福祉保健センターの遊び場には保育士が常勤しておりそこで育児の悩みを相談する人も多い。初めて訪れた人にも保育士がやさしく声をかけてくれるので、新米ママにもお薦めだ。手作りのおもちゃもたくさんあるので、家庭での参考にしてみても良いだろう。

未就園児の開放保育に関しては、市内6つの保育園(石川県済生会保育園アイリス、泉の台幼稚舎、真行寺むつみ苑保育園、光保育園、安原保育園、竜雲寺保育園)が特に力を入れている。遊び場としての機能だけではなく、園児と一緒にイベントに参加できたりもするので、いつもとは違った遊びが楽しめそうだ

金沢市の子育て支援対策は高い評価を得ているようだが、遊び場の確保にもっと力を入れてもらえたらと思う。ある保健センターの遊び場は、利用のしやすさゆえ、連日多くの親子が訪れ、親子1組につき1平方メートル程度のスペースしかないのが現状だ。お世辞にも「のびのび」とは言えない。

それでは、理想の遊び場とはどんなものだろう。広い芝生のグランドに大きな大きな砂場と遊具。大きな屋内施設もあり、プレイルームのほかにお弁当を食べる部屋や昼寝のできる部屋もある。地域の大人やお年寄りとふれあえるスペースもほしい。このような施設の実現を夢見ている親たちは決して少なくないと思うのだが。