ひとりで抱え込まず、頼って発散
乳幼児を持つ母親100人に以前、アンケート調査をしたところ、うち9割が「たまに」または「いつも」、子育てにストレスを感じているとの結果がでた。
もちろん外で仕事をしていてもストレスは感じるわけだし「子育てには忍耐が必要」との意見も分からなくはない。だが、ある統計によると、「子育てを楽しいと思えない」母親の割合が、他国に比べて日本では圧倒的に多いという。
21世紀を担う子ども達が、育児ストレスを抱えた母親に育てられることは好ましいとは思えない。ではストレスとうまくつきあうためには、どうしたらよいだろうか。まず、挙げられるのが、子育ての悩みを共有できる人を持つこと。夫や友人などと親密な人間関係を築いておくことが、子育てをしていく上での大きな支えになるはずだ。
「託児サービスを使おっ」の回でも述べたように、子どもと少しの間、距離をおくことも気分転換になる。金沢市ではほとんどの保育園で一時保育のサービスをしており、リフレッシュのためなら1日3000円程度で預かってもらえる。年配の方はいい顔をしないかもしれないが、たまには夫に子どもを預けて「ママ友達」と一緒に夜の片町に繰り出したっていいと思う。
外に出るのが苦手な人は、インターネットをお勧めしたい。「育児」で検索すると、驚くほどたくさんのホームページがそこにはある。ネット上で育児の悩みを相談したり、友達を作ったり、情報を交換したりすることで、家にいながらでも外とのつながりを感じることができるだろう。
相談できる人が身近にいないために、幼児虐待などの深刻な問題を起こしそうな時には、相談機関を利用しよう。子どもを連れて出向くことが出来ない人、自分が訪れて相談することには抵抗がある人には電話相談という方法もある。決して1人で抱え込まないでほしい。育児はつらいことばかりでは決してない。子どもたちの笑顔や成長ぶりは、何者にも帰られない宝だ。その大切な宝を見失ってしまわないよう、子育ては「人とは比べないように、頑張り過ぎないように」。