新聞の論説に「東京に出ている娘を地元に呼び戻そう」という意見が出ていました。
ごもっともだと思います。
地方から都市部への人口流出が増えている中、特に若い女性の流出は一番の痛手です。なぜかというと、子どもを産めるのは若い女性だけだから。
若い女性がいなくなる街、イコール、子どもが生まれない街。子どもが生まれないということは、つまり次世代の人間がいないということで、街の衰退は不可避。いずれは消滅です。
若い女性がいるということは、地方にとって何よりの希望になるのです。
だけど、実際のところ、地方では若い女性の都市部への流出が増える一方である、と。そして一度出てしまったら、なかなか戻ってこない、と。
そこで考えてみました!
今自分が、20代独身で東京住みの北陸出身の女性であると仮定して、どんな動機付けがあればUターンが視野に入るか。
※女性にもいろんなタイプがあります。私は家庭的というより仕事していたいタイプなので、そこを考慮してお読みください。(でも東京に出て帰ってこないのは私と同様のタイプが多いのではないかと)
1.やりがいを感じられる仕事がある
都市部から地方へ戻ることを考えたときに、まず大きなハードルとなるのが、「やりがいのある仕事は少ないだろうな」ということ。昨今の売り手市場で、えり好みをしなければ、仕事はたくさんあることは分かっています。でも、永遠に末端かつ下っ端の作業をさせられそうなイメージ。男性の補助的役割のような。
上記は子育て向上委員会で数年前に編集した「るうぷ」の記事です。
石川県の女性管理職比率は全国で最下位近い状態。仕事を続けることはできても、単に勤続年数を重ねるだけという感じで、責任とやりがいのある仕事をしたいと願う女性には敬遠されそう。
そこで
※事実であることが前提
2.職場で女性がお世話役をさせられない
地方の職場って、女性のスタッフ内だけで、お茶出し当番やトイレ掃除を回していそうな、そんなイメージがあります(あくまでイメージ)。「女性は男性の身の回りのお世話をするもの」という古い考え方が透けて見えると、どうしても抵抗を感じてしまう。
男性だけでなく、年配の女性もそれを当たり前のものとして受け止めていることがあるので、そうなると若手の女性は身動きが取れません。
そこで
※事実であることが前提
3.自立した男性がいて、出会いの場がある
「うちの家に入ってくれる嫁がほしい」という考えは、言うまでもなく却下。地方に行けば行くほど、保守的な男性(&その両親)の率が増えそうで、生まれてからずっと実家で暮らして、生活面のすべてを母親に丸投げしている男性は、交際することになった場合、少し躊躇してしまいそう。生活力のある男性が女性には重宝がられます。
あと出会いの機会があるのかが心配。遊びに行ける場所も都市部に比べたら少なそうで、家と職場の車での往復になりそうな予感。イベントがあったとしても排他的でアウェーなんじゃないだろうかという不安も。
そこで
※事実であることが前提
4.育児環境が充実している
地元に帰るということは、頼りにできる実家があるということなので、ここは地方にアドバンテージあり。確かに働く世代にとって、祖父母の助けはなによりの力。「祖父母の支援なくして、子どもを育てることはできなかった」という声は、今までもたくさん聞きました。
とはいえ、晩婚化にともなって、乳幼児を育てているときに、両親の介護が必要になったりするケースもあります。やはり子育て支援の環境整備は、若い世代にとって死活問題。
遊びに行ける支援センター、公園。悩みを話せる相談機関。そして何より子どもを預けられる場所。これがなければ始まりません。
そこで
※石川県内の場合、結構事実だと思うのでアピール頑張ろう。
5.元気で素敵な女性たちがいる
3の「自立した男性がいる」というのと同様に「素敵な女性たちがいる」というのも、地元に戻る動機付けになりそうです。UターンやIターンをした女性たちが、元気に充実した生活を送っているという事実があれば、「自分が戻っても大丈夫かも」という風に思えます。
新参者の女性を自然に受け入れてくれそうな風土。新陳代謝が感じられて、5月の風のようなさわやかさを感じられそうな土地ならば、帰ってみてもいいかな、と思える気がします。
ひとりの女性として新しいことを学べる場所があれば、なおいいな。
そこで
※ボスっぽい女性の存在は完全逆効果
まとめ
まとめると、地方が持っていそうな「閉鎖的」「保守的」「ワシの言うことを聞け的」なものをなくしていけば、少しは希望があるということ。
「ワシ勢力」の力は非常に強力なので、一筋縄ではいきませんが。
女性がいきいきと暮らせる場所には希望があると思います。
地方、がんばろう。
(適当な〆になりました)